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「たった一人の謝罪」その後…朝日新聞も無関心ではいられないはず 6月27日 [産経抄]

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【産経抄】「たった一人の謝罪」その後…朝日新聞も無関心ではいられないはず 6月27日

朝日新聞東京本社の外観=2017年2月17日、東京都中央区(本社チャーターヘリから、桐原正道撮影)

 

 1936年のベルリン五輪の男子マラソンで優勝した孫基禎(ソンギジョン)選手は、朝鮮半島北部の出身である韓国は当時、日本の統治下にあり、孫選手は日の丸を胸につけて出場していた。

 ▼国際オリンピック委員会の公式記録でも、国籍は「JAPAN」、名前は日本語読みの「SON KITEI」となっている。もっとも韓国人は、この「歴史的事実」を認めようとしない。70年には、ベルリンを訪れた韓国の国会議員が、記念塔に刻まれている孫選手の国籍を勝手に「KOREA」に書き換える事件を起こしている。ドイツ当局はすぐに元に戻した。

 ▼もちろん、誤りはたださなくてはならない。「朝鮮半島で女性を強制連行した」。慰安婦問題の原点となったのは、故吉田清治氏の偽証だった。どうやって罪を償えばいいのか。長男が下した苦渋の決断は、『父の謝罪碑を撤去します』(大高未貴著、産経新聞出版)にくわしい。

 ▼長男の依頼を受けた元自衛官の奥茂治氏(69)は今年3月、吉田氏が韓国内に建立した謝罪碑の碑文を書き換え、慰霊碑とした。その奥氏が韓国警察に一時拘束され、現在も出国禁止措置が取られている。

 ▼韓国の国会議員は、逮捕状が出ていたドイツに戻ることはなかった。奥氏は違う。韓国警察の出頭要請に応じて、再び韓国入りしていた。公用物損壊などの罪で起訴されれば、裁判で吉田証言の嘘について説明するつもりだという。

 ▼朝日新聞は謝罪碑が建立された時、「たった一人の謝罪」の見出しを付け、土下座する吉田氏の写真とともに大々的に取り上げた。後に記事を取り消したとはいえ、謝罪碑のその後と奥氏の行動について、無関心ではいられないはずである。今後の報道ぶりに注目している

 

 


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【産経抄】「このハゲーっ」豊田真由子衆院議員の罵詈雑言 つくづく「選良」は死語と化したと思う [産経抄]

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【産経抄】「このハゲーっ」豊田真由子衆院議員の罵詈雑言 つくづく「選良」は死語と化したと思う

和装振興議員連盟のメンバーとして和服で国会に登院した豊田真由子衆院議員=平成26年1月24日(酒巻俊介撮影)

 

 50代の男性教諭が、教室に戻ってこない男子生徒たちに注意したところ、生徒から「ハゲ」「死ね」といった暴言が返ってきた。教諭は発言の主をただしたが、名乗り出ない。

 ▼「卑怯(ひきょう)じゃないか」と、教諭は男子生徒全員を平手打ちした。神奈川県小田原市の公立中学校で、4年前に発覚した体罰である。市の教育委員会に寄せられた意見のうち、8割超が教諭を擁護していた。

 ▼「このハゲーっ」。車を運転中の政策秘書の男性に暴言を浴びせたのは、自民党に先週離党届を提出した豊田真由子衆院議員(42)である。同時に秘書の頭や顔を殴り、傷を負わせていた。さすがに擁護する声は、自民党内からも上がってこない。

 ▼豊田氏の暴挙をすっぱ抜いた「週刊新潮」によれば、身の危険を感じた秘書が、一部始終をICレコーダーで録音していた。とてもコラムで紹介できないような、口汚い言葉が並ぶ。なぜかミュージカル風の節がついたものもある。

 ▼「日本語は実に罵語の貧困な言葉だということに改めて気付きました。ことに東京を中心とした共通語には、ロクな罵語がないのです」。『罵詈雑言(ばりぞうごん)辞典』(東京堂出版)のまえがきで、編者の奥山益朗(ますろう)さんは嘆いている。どうしてどうして、千葉県出身の豊田氏は、品格はともかく、相当な罵語の使い手である。

 ▼辞典といえば、手元の『大辞林』によれば「選良」は、「選ばれたすぐれた人物。特に、国会議員をさす」。「選良にあるまじき行為」。金銭トラブル、女性問題、暴言…。豊田氏だけではない。「魔の2回生」と呼ばれる自民党の衆院当選2回生が引き起こした不祥事の数々は、まさにこの用例にあてはまる。選良はもはや死語と化した。辞典の改訂が必要である。


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神武以来の天才と天才のそうちゃん 6月23日 [産経抄]

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【産経抄】神武以来の天才と天才のそうちゃん 6月23日

 将棋の加藤一二三(ひふみ)九段(77)に、『羽生善治論』と題した著作がある。モーツァルトファンの加藤九段によると、天才作曲家は35年の生涯で626もの作品を残し、その全てが名作である。

 ▼やはり天才と認定した羽生棋聖(46)に、「質と量を高いレベルで両立させてほしい」と注文をつけていた。かつて「神武以来の天才」と称された、加藤九段自身はどうだろう。

 ▼質については、将棋に不案内の小欄に論じる資格がない。量では確かに、他の棋士を圧倒してきた。63年間にわたる現役生活で、タイトルは名人を含んで計8期獲得している。特筆すべきは、2505の対局数とともに、歴代1位となる1180もの負けの数である。長年にわたって第一線で戦い続けた、実力者の証しといえる。神谷広志八段(56)が30年前に達成した28連勝とともに、空前絶後の記録とされてきた。

 ▼ところが連勝記録の方は、加藤九段の引退の翌日、藤井聡太(そうた)四段が並んでしまった。加藤九段の最年少記録を塗り替え14歳2カ月でプロとなった中学生棋士は、初戦で加藤九段を破って以来、いまだ負けがない。

 ▼加藤九段と入れ替わるように現れたスーパースターは、その生い立ちから一言一句、対局の合間の食事の内容まで取り沙汰される。将棋界は昨年、ソフトをめぐる不正疑惑で揺さぶられた。藤井人気は、そんな沈滞ムードを吹き飛ばしてしまった。

 ▼加藤九段は最近、「ひふみん」の愛称でテレビの人気者になっている。28連勝の快挙の翌日ワイドショーに出演すると、藤井四段を「天才のそうちゃん」と呼んでたたえた加藤九段が天才棋士にかける期待は、タイトル獲得にとどまらない。モーツァルトの名曲のような、人に感動を与える名局の数々である

 


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小池百合子知事は「大岡裁き」のつもりか、三方納得とは思えない 6月22日 [産経抄]

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【産経抄】小池百合子知事は「大岡裁き」のつもりか、三方納得とは思えない 6月22日

 3両入りの財布をめぐって意地を張り合っていた2人の職人は、お裁きに納得して仲直りする。奉行は2人に食事を振る舞った。「これ両人とも、いかに空腹でも、たんと食すなよ」「へへ、多かあ(大岡)食わねえ」「たった一膳(越前)」。

 ▼落語の「三方一両損」は、江戸町奉行、大岡越前守忠相(ただすけ)の名裁判を伝える「大岡政談」が基になっている。平成の町奉行、小池百合子東京都知事も「大岡裁き」に倣って、三方まるく収めるつもりなのか。

 ▼築地市場の豊洲市場への移転問題で、2つの市場の両立という基本方針を初めて打ち出した。市場が豊洲に移転すると、築地の跡地は五輪の輸送拠点として活用する。その後再び「食のテーマパーク」として再開発するという。「築地は守る、豊洲を生かす」。キャッチフレーズは相変わらず巧みである。

 ▼ただし、移転賛成と反対に分かれている市場関係者と、ゴタゴタを見守ってきた東京都民、三方がこのまま納得するとはとても思えない。両市場の共存に至る工程、財源など、具体策は何一つ示されていないからだ。都議選の告示を23日に控えて、「決められない知事」との批判をかわすのが目的と、受け取られても仕方がない。

 ▼実は「大岡政談」に記されているのは、ほとんどが別の奉行や中国の裁判のエピソードである。忠相はむしろ行政官として辣腕(らつわん)を振るった。江戸を火災から守る町火消組合を結成し、貧窮者の治療を行う小石川養生所を設立した。物価の値上がりにも目を光らせた。

 ▼それら改革の成果に喝采を送った江戸の庶民が、「大岡政談」の物語を生み出したといえる都民が求めているのも、パフォーマンスではない。リーダーの改革への断固とした決意と実績である。

 


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日本のメディアが風評被害の種をまく 6月21日 [産経抄]

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【産経抄】日本のメディアが風評被害の種をまく 6月21日

韓国・釜山郊外の古里原発1号機の前で、文在寅大統領が出席して行われた式典=19日(聯合=共同)

 韓国でもし原発事故が発生すれば、日本にどんな被害が及ぶのか。先月21日の新聞に、背筋が寒くなるような記事が載っていた。

 ▼韓国南部の釜山(プサン)市にある原発から放射性物質が、大量に放出されたと想定する。平成27年1月の気象条件にあてはめると、偏西風の影響を受けて、西日本を中心に汚染が広がる。被害を試算した米国のシンクタンクは、最大2830万人が避難を余儀なくされる可能性を指摘していた。

 ▼その韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、原発中心の発電政策を破棄して、「脱原発に進む」と宣言した。もっとも文氏は別に、原発事故で日本に迷惑をかけるわけにはいかない、などと心配してくれているわけではなさそうだ。むしろ東京電力福島第1原発事故に関連して、文氏が言及した数字に引っかかりを覚える。

 ▼「2016年3月現在、1368人が死亡」。一体、どこからこんな数字が出てきたのか東京新聞が昨年3月6日付朝刊の記事で、「原発関連死」として独自に1368人と集計している。これを引用したとしか思えない。ただ東京新聞がいう原発関連死とは、事故後避難生活で病状や体調が悪化して死亡した人の数である。

 ▼それが大統領の発言によって、「原発による死者数」として定着すればどうなるか。福島を含めた8県の水産物輸入禁止を続けている韓国で、新たな風評被害を招きかねない。

 ▼先週のコラムで紹介したヘンリー・S・ストークス氏の『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』のなかに、こんな記述がある。「『南京』にせよ『靖国参拝問題』にせよ『慰安婦問題』にせよ…日本人の側から中国や韓国に嗾(けしか)けて、問題にしてもらった」。原発問題が同じ道をたどらないよう、祈るばかりである。

 


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ベトナム戦争の英雄の名前に由来する 6月20日 [産経抄]

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【産経抄】ベトナム戦争の英雄の名前に由来する 6月20日

 北ベトナム軍の猛攻を受けた米海軍の指揮官は、自らを盾にして民間人と部下を脱出させて死に至った。ベトナム戦争の英雄、ウィリアム・フィッツジェラルド中尉の名を冠した軍艦がある。

 ▼静岡県の伊豆半島沖で17日未明、フィリピン船籍のコンテナ船と衝突したイージス駆逐艦である。大破した船内から、7人の乗組員の遺体が発見された。船底付近に開いた穴から、大量の海水が流れ込み、就寝中の乗組員の居室を直撃したようだ。

 ▼米海軍横須賀基地を拠点とするフィッツジェラルドは、北朝鮮のミサイル発射への警戒などを任務としてきた。東日本大震災では、米軍の「トモダチ作戦」にも参加している。故郷に残した家族の夢を見ていたのかもしれない。犠牲となった乗組員の霊に、深く哀悼の意を表する。

 ▼イージスとは、ギリシャ神話の全能の神ゼウスが、娘の女神アテナに贈った万能の盾、アイギスの英語読みである。その名の通り弾道ミサイル防衛システムを搭載したイージス艦は、数百キロ先の艦艇や航空機、潜水艦を識別して、攻撃が可能である。今回の事故は、そんな「万能の盾」のもろさがあらわになった。システムを作動させなければ、レーダーの性能は通常の船と変わらない。機動力を確保するため、船体を覆っているのは薄い鉄板である。

 ▼やはりギリシャ神話から名付けられた豪華客船「タイタニック」は105年前、北大西洋で氷山に激突して沈没した。見張り番は双眼鏡さえ持たされていなかった。当時の先端技術を過信した数々の油断が、原因とされている。

 ▼現在でも船の往来が多い海域では、乗組員の目視が頼りになる。コンテナ船とイージス艦のどちらにミスがあったのか、徹底的な検証が必要である。

 


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コール元首相とドイツ国民の幸運 6月19日 [産経抄]

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【産経抄】コール元首相とドイツ国民の幸運 6月19日

死去したドイツのコール元首相(AP)

 

 52歳という若さで旧西ドイツの首相の座についたヘルムート・コール氏の政治手腕について、欧米メディアは常に疑いの目を向けていた。「テレビに首相が出演するのを見ると、誰もが自分でも首相が務まるのではないかと思ってしまう」。ここまで書いた新聞もあった。

 ▼アフリカ諸国を訪問中のコール氏が、子供たちに「学校で何を教わっているの」と尋ねた。「フランス語とドイツ語、それにアルジェブラ(代数)」。アルジェブラをアフリカのどこかの国の言葉と勘違いしたコール氏は、こう聞き返した。「アルジェブラでは首相のことを何というの」。コール氏の外国語べたをからかっている。こんなジョークを集めた本が、何冊も出版された。

 ▼転機となったのは、1989年11月9日のベルリンの壁崩壊である。ポーランドを訪問していたコール氏は、すぐにベルリンに戻って、熱狂する東ドイツ市民に呼びかけた。「われわれは一つの国であり続けるだろう」。それから1年もたたないうちに、ドイツ民族の悲願である東西再統一を成し遂げてしまった。

 ▼メディアの評価は一転する。「統一首相」となったコール氏を、ドイツ帝国初代首相のビスマルクになぞらえるようになった。コール氏は身長193センチ、体重130キロ、ビスマルクもやはり巨体であったという。

 ▼16年の長きにわたって国を率い、熱烈な欧州統合の推進論者でもあったコール氏が先週、87年の生涯を終えた。「強運の政治家」は晩年、不正献金疑惑の批判にさらされ、夫人の自殺という悲劇にも見舞われた。

 ▼訃報を受けてドイツ国内では、偉業をたたえる声で満ちている。歴史の転換期にコール氏が首相を務めていた幸運を、多くの国民がかみしめているようだ。

 


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口、未だし/嘴(くちばし)黄色いその頃に/巧まず、味なことを言うのではあるまいか… [産経抄]

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【産経抄】6月18日

 言語学者の金田一秀穂さんが、「口」について書いている。「食べることよりも、話すことの象徴器官であるらしい」と(『お食辞解』清流出版)。口が重い。口を挟む。減らず口。言われてみれば口の成句はあらかた「話す」につながっている。

 ▼口に合う、口が肥える-など、「食べる」を表す言い回しは少ない。昨今のニュースに接し、受験生時代の「口寂(くちざみ)しさ」を思い浮かべた人もいよう。駆け込み需要で品薄という。今夏の製造を最後に、東日本での販売が終わる明治のスナック菓子「カール」である。

 ▼近年は、ポテトチップスなどジャガイモ系の菓子に押され、コーン系の「カール」は不振が続いている。製造・販売を西日本に限定すると発表されたのは5月下旬だった。にわかに脚光を浴び、根強いファンの存在を浮かび上がらせているのは皮肉というほかない。

 ▼思い出すのは、CMソングを担った三橋美智也さんの晴朗な声と、季節に応じて変わり続けた歌詞である。合格祈願の縁起物として、包装を「ウカール」にして売り出したこともあった。笑顔の「カールおじさん」も実は激しい生存競争を耐え忍んでいたのだろう。

 ▼舌に耳になじんだ「昭和の味」も、来年7月で生誕50年を迎える。時代の移ろいを思えば潮時なのかもしれない。昨夏のジャガイモ不作は、ポテトチップスの販売中止につながっている。スナック菓子も人と同じく社会情勢や時流に翻弄される生き物には違いない。

 ▼〈口、未だし/嘴(くちばし)黄色いその頃に/巧まず、味なことを言うのではあるまいか…〉(吉野弘『味』)。去りゆく味に送るべき、味な言葉の一つも浮かばず戸惑う人も多いだろう。かの「うすあじ」で口寂しさを紛らわした元子供の感慨はよく分かる。

 


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われこそは正義の味方とばかりにかさにかかっている新聞や野党、ご都合主義が過ぎる 6月17日 [産経抄]

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【産経抄】われこそは正義の味方とばかりにかさにかかっている新聞や野党、ご都合主義が過ぎる 6月17日

 自分たちの過去の言動は忘れ、高飛車に他者を非難する。そんな新聞や野党の二重基準には、つくづくうんざりする。学校法人加計学園の獣医学部新設計画をめぐり、義家弘介文部科学副大臣が、文書を流した文科省職員を守秘義務違反で処分する可能性に触れたところ、袋だたきに遭った件である。

 ▼「政権は文書の存在を語る者の口を封じるような行いさえした。(中略)考え違いもはなはだしい」。16日付朝日新聞社説がこう批判すれば、同日付毎日新聞社説も息を合わせて糾弾する。「告発への威嚇ともとれる発言だ。政と官の関係のゆがみの表れだろう」。

 ▼民進党の蓮舫代表も「保護しないといけない者を処分の対象とする。安倍晋三内閣の姿は、絶対に許してはいけない」と息巻いていた。われこそは正義の味方とばかりにかさにかかっているが、ご都合主義が過ぎる

 ▼平成22年9月に尖閣諸島(沖縄石垣市)沖で、中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりする事件があった。当時の民主党の菅直人内閣は海保が即日公開する予定だった衝突映像を隠蔽(いんぺい)したため、海上保安官だった一色正春氏が義憤にかられ、映像をインターネットに流した。

 ▼この時、朝日社説は「政府や国会の意思に反することであり、許されない」、毎日社説は「国家公務員が政権の方針と国会の判断に公然と異を唱えた『倒閣運動』でもある」と決め付けた。菅内閣の仙谷由人官房長官は「由々しき事件だ。徹底的に調べないといけない」と強調していた。

 ▼菅内閣の「ご意向」に反する公務員はけしからんと説いた新聞が、今では文書を漏らした職員を英雄扱いして持ち上げている民進党ともども前非を悔いて、一色氏に謝罪して出直したらどうか

 

 


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「ホリブリス」な事件はたくさんだ 6月16日 [産経抄]

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【産経抄】「ホリブリス」な事件はたくさんだ 6月16日

 ロンドン橋の近くにあったパン屋のかまどから上がった火の手は、またたく間に周囲に広がった。4日間続いた火災は、現在は金融街として知られるシティー地域のほとんどを焼き尽くした。いわゆるロンドン大火が起こった1666年は、英国史における「アナス・ミラビリス」だった、との言い方がされる。

 ▼ラテン語で「驚異の年」という意味である。人々は前年から続くペストの猛威にも、さらされていた。もっとも、悪いことばかりではない。オランダとの海戦は、世界帝国への足がかりとなる。ニュートンが万有引力の法則を発見した年ともいわれる。

 ▼14日未明にロンドン西部で起きた、27階建て高層アパートの火災の映像は、世界に衝撃を与えた。懸命の消火活動をあざ笑うかのように、ビルは炎を噴き上げ、黒煙をまき散らす。取り残された住民が必死に助けを求める姿も、とらえられていた。

 ▼築43年の建物には、スプリンクラーが設置されていなかった。火災発生時の避難方法について、何の案内もなかったらしい。近年の大規模な改修工事で、コストを下げるために燃えやすい外壁材が使われた可能性さえある。世界を代表する都市に建つ高層住宅として、火災への備えがあまりにもお粗末だった。

 ▼エリザベス女王は1992年末のスピーチで1年を回顧して、「アナス・ホリビリス」(ぞっとするような、ひどい年)と表現した。もちろん「アナス・ミラビリス」をもじったジョークである。この年は、ウィンザー城が火災に見舞われ、王室内ではスキャンダルが相次いだ。

 ▼今年に入って英国では、凄惨(せいさん)なテロ事件が3回も発生している。「ホリビリス」な事件はもうたくさんだ。英国民の悲痛な声が、聞こえてくるようだ。

 


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在日半世紀の英国人記者の書いた真実 6月15日 [産経抄]

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【産経抄】在日半世紀の英国人記者の書いた真実 6月15日

 元ニューヨーク・タイムズ紙東京支局長が書いた『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』(祥伝社新書)は、10万部を超えるベストセラーとなった。もっとも出版から半年後の平成26年5月、共同通信がケチをつけてきた。

 ▼日本軍による「『南京大虐殺』はなかった」と主張した部分は、翻訳者が無断で書き加えたというのだ。著者のヘンリー・S・ストークス氏はすぐに「本書に記載されたことは、全て著者の見解」との声明を出し、記事は誤りと断じた。

 ▼ストークス氏によれば、大東亜戦争は日本の自衛のための戦いであり、東京裁判は無法の復讐(ふくしゅう)劇だった。慰安婦問題については、実態は売春婦と言い切っている。ストークス氏は今年、ほぼ同じ内容の著作を英文で発表した。それが、民間シンクタンク「国家基本問題研究所」によって「日本研究特別賞」に選ばれた。

 ▼ストークス氏が「フィナンシャル・タイムズ」の初代東京支局長として、来日したのは東京五輪が開催された昭和39年である。当時はまだ、日本を憎む気持ちが強かった。その後アジア各国での取材を重ねるうちに、米国が押しつけた歴史観が誤りだと気づくようになる。

 ▼親交の深かった三島由紀夫の影響も大きかった。気がつけば、日本での生活が半世紀を超えた。あき子夫人との間に生まれた息子のハリー杉山さんは今、タレントとしてテレビで活躍中である。

 ▼残念ながら東京に駐在する欧米記者のほとんどは、今なお「連合国戦勝史観」にとらわれ、偏見に満ちた記事を送り続けている。ストークス氏からみれば、勉強不足の一言につきる。まして、たった1週間日本に滞在しただけの国連特別報告者の発言に、どれほどの真実が含まれているのだろう。

 

 


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外国人の手を借りて日本を貶める日本人の了見 6月14日 [産経抄]

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【産経抄】外国人の手を借りて日本を貶める日本人の了見 6月14日

 外国人の手になる日本論は、おびただしい数にのぼる。アメリカ文学者の佐伯彰一さんは、この種の書物を求めて、国内外の古書店を訪ね歩いた。「こちらの思いもかけぬ角度からの照明、細部への注目に、はっと驚かされ、その都度眼を開かれる」からだという(『外国人による日本論の名著』)。

 ▼米カリフォルニア大アーバイン校教授のデービッド・ケイ氏の「日本論」には、まったく違う意味で驚かされる。表現の自由に関する国連特別報告者としてまとめた「対日調査報告書」は、誤解と偏見に満ちていた。たとえばケイ氏は、政府当局者からの直接、間接の圧力によって、メディア独立性に懸念がある、と指摘する。

 ▼何を証拠に決めつけるのか。どこかの国のように、政府に批判的なジャーナリストが、殺害されることはない。デモに参加しただけで、拘束されることもない。ケイ氏は昨年4月、政府の招待で来日した。たった1週間の情報収集だけで、報告書はまとめられた。

 ▼優秀な通訳の助けを借りて、せめて新聞雑誌テレビの報道を精査してほしかった。メディアがどれほど多様な情報や意見を伝えているか、実感できたはずだ。慰安婦問題や組織犯罪処罰法改正案についても、事実誤認がある。

 ▼日本政府の説明には、一切耳を傾けなかった。最初から結論ありきだった、と勘ぐりたくもなる。何より理解に苦しむのが、ケイ氏に偏った情報を吹き込んだ、日本の市民活動家や報道関係者の了見である。

 ▼外国人の手を借りて、国際社会で日本のイメージを貶(おとし)める行為に、どんな意味があるのだろう。もっとも、彼らの行動原理を分析したら、それはそれで興味深い「日本人論」が出来上がるかもしれない。

 


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空飛ぶ車から乗客を守ったバス運転手 6月13日 [産経抄]

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【産経抄】空飛ぶ車から乗客を守ったバス運転手 6月13日

東名高速道路上で衝突事故を起こした観光バス。左側が東京方面=10日午前10時5分、愛知県新城市(共同通信社ヘリから)

 

 「空が光った瞬間、激しい揺れに襲われた。前を走る乗用車が、スッと視界から消えた。あと1秒ブレーキを踏むのが遅かったら」。

 ▼平成7年1月17日早朝、兵庫県西宮市の阪神高速道路で観光バスを運転していた福本良夫さんの証言である。阪神大震災では、高速道路が崩落した。間一髪、転落を免れたバスの映像に、多くの国民が息をのんだものだ。

 ▼対向車線から中央分離帯のガードレールを跳び越えた乗用車は、宙を舞いながら突っ込んできた。観光バスのドライブレコーダーが記録していた、わずか数秒の映像も衝撃的である。10日朝、愛知県新城(しんしろ)市の東名高速道路で、観光バスと乗用車の衝突事故があった。乗用車を運転していた医師は死亡し、バスの乗員乗客は骨折などの傷を負った。

 ▼観光バスの運転手の山本良宗さんは、衝突を避けようとして、直前に左へ急ハンドルを切っていた。このため乗用車はバスの正面ではなく、骨組みのある頑丈な部分にぶつかっていた。山本さんのとっさの判断がなかったら、被害はもっと大きくなっていたかもしれない。

 ▼全重量が約350トンにもなるジャンボジェット機が、どうして空を飛べるのか。誰もが一度は疑問に思ったことだろう。エンジンをかけた飛行機が滑走路を走り始めるとまず、翼に空気が当たる。翼の上側と下側の気圧の差が、飛行機を持ち上げる「揚力」を生み出すらしい。

 ▼では、乗用車が空を飛んだ原因は何か。現場付近の中央分離帯は、真ん中のガードレールに向かって高さ約50センチの法面(のりめん)がある。何らかの理由で制御不能になった乗用車が、猛スピードで乗り上げた。つまり、斜面がジャンプ台の役目を果たしたらしい。にわかには信じられない、メカニズムである。


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日本版GPS衛星が描く地図の未来は 6月11日 [産経抄]

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【産経抄】日本版GPS衛星が描く地図の未来は 6月11日

 水上勉の『飢餓海峡』は推理小説だが、風景描写にも筆致の妙味がある。「ヒバ、杉、黒松などのいり混じった林は、上の方へゆくほどに黒々と…」「樹肌にからみついた蔦(つた)や藤の葉だけが、茶褐色に色づきはじめていた」と筆が行き届いている。

 ▼青森・下北半島の点描である。丹念な現地踏査の産物とばかり思っていた。違うらしい。「五万分の一の地図で書きました」と、ある対談で種を明かしていた。下北には行ったが、山奥までは行っていない。杉や松などの立ち木は、みんな地図に書かれている-と。

 ▼等高線を見るだけで、山の形状や眺望が目に浮かぶ。そんな地図読みの手だれも多いと聞く。文才も豊かな水上は、右脳と左脳を存分に使いこなしたに違いない。等高線を習った子供時分、地図とわが指を見比べた記憶しかない小欄には、ピンと来ない能力である。

 ▼地図の未来はどうなるだろう。日本版GPS(衛星利用測位システム)の本格運用が近い。先日は、測位用衛星の2号機が打ち上げられた。6年後には7基体制となり、位置情報の誤差はわずか6センチになるという。車の自動運転など暮らしやすさにつながればいい。

 ▼いまや電脳空間で地図を開けば、その土地の道も建物も写真で見られる時代になった。「知らない町」へのあこがれに胸を躍らせることも少ない昨今だが、〈新しき地圖(ちず)ひろげ讀(よ)むたかぶれるこころ少くなりたる日々に〉(扇畑利枝)の感覚はやはり忘れたくない。

 ▼万緑の季節である。分厚い時刻表や使い古した地図を抱えて、夢想の旅に出かけるアナログ世代も多いことだろう図面に引かれた等高線に、鳥のさえずりや小川のせせらぎを聞くことのなかった小欄も、ここは「紙の地図」に一票を投じておく

 


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辻元清美氏の反省に疑問 12年の著作に「憲法から天皇に関する規定をはずす」とある 規定がある以上は尊重するが、本心は別ということか 6月10日 [産経抄]

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【産経抄】辻元清美氏の反省に疑問 12年の著作に「憲法から天皇に関する規定をはずす」とある 規定がある以上は尊重するが、本心は別ということか 6月10日

 「過てば則(すなわ)ち改むるに憚(はばか)ること勿(な)かれ」。過ちがあれば、ぐずぐずせずに改めよと孔子は言った。また、「過ちて改めざる、是(こ)れを過ちと謂(い)う」とも戒めている。その意味で、8日の衆院憲法審査会で民進党の辻元清美元国土交通副大臣が、自身の過去の言動について反省を表明したのは潔かった。

 ▼辻元氏は、昭和62年出版の著書で皇室について「ああいう一族がいる近くで空気を吸いたくない」「天皇とあの一族の気持ち悪さ」などと記していた。これに関して8日の憲法審では、約30年前の学生時代の発言だったと強調した上で、「考えが一面的だったと痛感し、深く反省した」と述べた。

 ▼人の思想や考え方はうつろいやすいものだし、知識や経験が深まるにつれ、昔の自分を恥ずかしく思うこともごく普通の話である。「憲法に規定されている象徴天皇を尊重しなければならない」。辻元氏は憲法審でこうも語っていた。

 ▼ただ、一抹の疑問も残る。何も30年もさかのぼらずとも、辻元氏は衆院議員となった後の平成10年出版の著書でもこう書いている。「(憲法)第一条から第八条までの天皇に関する規定を削除すべきだ」「天皇制について、私は個人的に反対。やっぱり抵抗がある」

 ▼同様に、12年出版の著書にも「憲法第一章の天皇に関する規定、第一条から八条までを削除したらいい」「正確には『天皇制廃止』ではない。憲法から天皇に関する規定をはずす」とある。憲法に規定がある以上は尊重するが、本心は別ということか。

 ▼孔子はこうも慨嘆している。「自分の過失を認めてわれとわが心に責めることのできる人を、わたしは見たことがない」。たとえどうであれ、小欄は個人の思想と良心の自由を尊重するものだが

 


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アジサイは長寿の花 6月9日 [産経抄]

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【産経抄】アジサイは長寿の花 6月9日

 「朝の詩(うた)」の欄にアジサイをテーマにした作品が登場すると、そろそろ梅雨の季節である。今年も例外ではなかった。「紫陽花は雨の中 ただただ静かに その身を濡らす」。今月3日に掲載された、「紫陽花のような」の一節である。作者は、雨に打たれながらもけなげに咲く花に、自らの人生を重ねていた。

 ▼日本原産のアジサイは、もともと「あづさあい」と呼ばれていた。「あづ」は集まる、「さあい」は藍色を意味して、青い花が集まった様子を表している。唐代の中国の詩人、白楽天が「紫陽花」と名付けて、漢字表記が日本に伝わった。実は白楽天が愛(め)でたのは別の花だったらしいが。

 ▼アジサイはかつての日本では、それほど人気のある花ではなかった。理由の一つが、白から赤や青に次第に花の色を変えていく特徴である。「七変化」の別名があり、心変わり、無節操に通じるとされていた。

 ▼万葉集には、アジサイを例に引いて人に欺かれたことを嘆く、大伴家持(おおとものやかもち)の歌がある。明治になっても、正岡子規は、「紫陽花やきのふ(昨日)の誠けふ(今日)の嘘」と詠んでいる。アジサイのイメージがプラス方向に変わったのは、戦後になってからだ。

 ▼アジサイの色が変わるのは、細胞に老廃物がたまる、いわゆる老化が原因だという。もちろん他の植物も同じように老化する。アジサイほど目立たないだけだ。何より花の寿命が極めて長いために、色の変化をたっぷり楽しむことができるというわけだ(『アジサイはなぜ七色に変わるのか?』武田幸作著)。

 ▼「花の命はけっこう長い」とテレビCMでも歌われている年齢を重ねても、別の魅力を発揮できる。長寿社会で、アジサイがもてはやされるのも当然かもしれない。


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言論の自由における二重基準 6月7日 [産経抄]

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【産経抄】言論の自由における二重基準 6月7日

 組織犯罪処罰法改正案に反対してきた日本ペンクラブは、鬼の首を取ったかのようである。「日本における表現の自由とプライバシーの権利を脅かすものになる」。5日の記者会見で、ジェニファー・クレメント国際ペン会長の声明を発表していた。

 ▼はて、面妖(めんよう)な。クレメント氏の母国メキシコでは、麻薬犯罪組織による記者殺害が相次ぎ、廃刊に追い込まれた新聞社さえある。国際ペンが本部を置くロンドンでは今、イスラム過激派によるテロの嵐が吹き荒れている。法改正の内容を理解していれば、出てくるはずのない声明である。

 ▼日本ペンクラブには、もっと身近な言論弾圧に注目してもらいたい。言うまでもない。一橋大学の学園祭で予定されていた作家、百田尚樹さんの講演会が、中止に追い込まれた一件である。一部の団体から強力な圧力がかかり、大学の一部教員からも中止を求める声が出ていたという。

 ▼大学祭といえば平成14年の慶応大学の三田祭でも、台湾元総統・李登輝氏の講演会が取り消される事件があった。どこから圧力がかかったのか、言わずもがなであろう。市民団体による組織的な抗議電話などで、識者の講演会が中止に追い込まれるケースは、大学に限らない。

 ▼櫻井よしこさんや故上坂冬子さんらは、何度も“被害”に遭ってきた。ただ朝日新聞などは、リベラル派文化人の言論活動が妨害されると大騒ぎするものの、保守系文化人が同じ目に遭っても、それほど関心を示さない。奇妙な二重基準がまかり通っている

 ▼「あなたの意見には反対だ。だが、あなたがその主張を行う権利は、命をかけてでも守る」。フランスの哲学者、ボルテールの有名な言葉が日本で実現するのは、いつの日のことか。

 


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】普段着のテロリスト 6月6日 [産経抄]

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【産経抄】普段着のテロリスト 6月6日

 ロンドン橋といえば、英国の伝承童謡「マザー・グース」の「ロンドン橋落ちた」を思い浮かべる人が多いだろう。18世紀の初めから歌われ始めたらしい。橋そのものは古代ローマの時代からあった。

 ▼それから2000年間、姿形を変えながらもほぼ同じ場所に架かっている。「ロンドン橋の歴史は、いうなれば、ロンドンの歴史そのもの」と、英文学者の出口保夫さんはいう(『ロンドン橋物語』)。

 ▼明るい歴史ばかりではない。橋は多くの人々の死も目撃してきた。出口さんによると、橋門が大逆罪を犯した者の首をさらす場所として、使われた時代もある。『ユートピア』の作者として知られるトマス・モアもヘンリー8世の怒りを買い、処刑されて首が置かれた。疫病や大火がロンドンを襲うと、テムズ川にはおびただしい死体が浮かんだ。

 ▼その橋が、凄惨(せいさん)なテロの現場となった。3日夜、白いバンが暴走して歩行者を次々にはねた。車を降りた男3人は、ナイフで無差別に人々を襲い、7人が死亡した。警察に射殺された男たちは、「アラー(神)のためだ」などと叫んでいたという。過激組織「イスラム国」(IS)の系列メディアが、犯行声明を出している。

 ▼〈普段着で人を殺すなバスジャックせし少年のひらひらのシャツ〉。歌人の栗木京子さんが、平成12年5月に起きた西鉄バスジャック事件について、怒りをこめて詠んでいる。

 ▼ロンドンのテロで使われた凶器は爆弾や銃ではなく、誰でも容易に調達できる車両やナイフだった。このように「普段着で人を殺す」テロが、欧州各地で相次いでいる。多額の資金や人手を必要としないため、治安当局にとって、事前に察知するのがかえって難しい。新たなテロの脅威である

 


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【産経抄】盛り上げて冷水をぶっかけたアメリカ 6月5日 [産経抄]

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【産経抄】盛り上げて冷水をぶっかけたアメリカ 6月5日

1日、ホワイトハウスで地球温暖化防止の枠組み「パリ協定」からの離脱を表明するトランプ米大統領(ロイター)

 

 1956年に公開されたハリウッド映画ジャイアンツ』は、20年代のテキサス州が舞台である。この作品が遺作となる伝説のスター、ジェームズ・ディーンは、牧場の使用人を演じていた。石油を掘り当て、億万長者になる。

 ▼新しい石油採掘法を開発した米国では、20世紀に入ると油田開発が急速に進む。やがて、中東などでも油田発見が相次いだ。ディーンが、大地から噴き上げる石油を全身に浴びる姿は圧巻だった。米国主導のエネルギー革命を象徴するシーンともいえる。

 ▼半世紀たって、そんな石油に頼る文明に警鐘を鳴らすドキュメンタリー映画が、やはり米国で作られた。『不都合な真実』は、地球温暖化の防止を訴える、アル・ゴア元副大統領の講演活動を追っている。大統領選に敗れた後、ライフワークにしてきた。

 ▼キリマンジャロの雪が解け、南極やグリーンランドの永久凍土が縮小する。映像やグラフを多用して、温暖化の恐ろしさを訴える姿は、世界各国で話題を呼んだ。温暖化を防ぐには、石油など化石燃料の使用を抑えて、二酸化炭素の排出量を減らすしかない。国際世論の高まりに貢献したゴア氏は、ノーベル平和賞も受賞している。

 ▼2015年には、約150カ国が参加する温暖化対策の国際的枠組みである「パリ協定」ができた。さて、これからという時にトランプ米大統領の口から飛び出したのが、「離脱表明」だった。米国の元副大統領が盛り上げた、温暖化を何とか食い止めようとする機運に、現職大統領が冷や水をあびせた形である。

 ▼もっとも米国各地の市長からは、大統領の表明に反発してパリ協定を支持する声が続々と上がっている米国とは、なんとわがままで、ややこしい国であろう。

 


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前川喜平氏の座右の銘は「面従腹背」…それが文教行政トップのセリフか 6月3日 [産経抄]

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【産経抄】前川喜平氏の座右の銘は「面従腹背」…それが文教行政トップのセリフか 6月3日

 面と向かってはこちらの意見に従いながら、陰に回って不平や非難を言うようなことはするな中国神話に登場する伝説の君主、舜(しゅん)は、後継者で夏王朝の始祖となる禹(う)にこう説いた。徳をもって理想的な仁政を敷いた「聖人」らしい言葉である。

 ▼万人が聖人君子になれるわけではないが、これはあんまりではないか。「私、座右の銘が『面従腹背』なんです」。学校法人加計学園の獣医学部新設計画をめぐり、退任後に首相官邸批判を始めた前川喜平・前文部科学事務次官が1日、テレビ朝日番組で言い放ったセリフである。

 ▼仮にも文教行政のトップとして、子供たちに学問の意義や人の道を教える立場だった者が言うことだろうか。この人が出会い系バーに足しげく通い、「女子の貧困調査」と称して少女たちに小遣いを渡していたことも明らかになっているが、今度こそ心底あきれた。

 ▼「役人の心得として面従腹背の技術、資質は持つ必要がある」。前川氏はこうも得々と語り、独自の吏道論を披露していた。文科省特有の文化・体質なのか。小欄は他省庁では、政治家や上司にも堂々と反論し、煙たがられながら首脳にまで栄達した官僚を知っているが。

 ▼文部省(当時)で前川氏の上司だった加戸守行・前愛媛県知事は5月31日付の愛媛新聞インタビューでこう嘆いた。「(前川氏は)『行政の在り方がゆがめられた』と言っているが、その前に獣医師不足を解決できていない文科省の態度を反省すべきだ」。

 ▼「圧力は一切ない」と明言する安倍晋三首相自身は周囲にこぼす。「私が文科省に指示するんだったら、役人じゃなく直接大臣に言うよ」。なるほど第2次安倍内閣以降の歴代文科相は、3人とも首相と同じ派閥の仲間である。

 


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