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ベトナム戦争の英雄の名前に由来する 6月20日 [産経抄]

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【産経抄】ベトナム戦争の英雄の名前に由来する 6月20日

 北ベトナム軍の猛攻を受けた米海軍の指揮官は、自らを盾にして民間人と部下を脱出させて死に至った。ベトナム戦争の英雄、ウィリアム・フィッツジェラルド中尉の名を冠した軍艦がある。

 ▼静岡県の伊豆半島沖で17日未明、フィリピン船籍のコンテナ船と衝突したイージス駆逐艦である。大破した船内から、7人の乗組員の遺体が発見された。船底付近に開いた穴から、大量の海水が流れ込み、就寝中の乗組員の居室を直撃したようだ。

 ▼米海軍横須賀基地を拠点とするフィッツジェラルドは、北朝鮮のミサイル発射への警戒などを任務としてきた。東日本大震災では、米軍の「トモダチ作戦」にも参加している。故郷に残した家族の夢を見ていたのかもしれない。犠牲となった乗組員の霊に、深く哀悼の意を表する。

 ▼イージスとは、ギリシャ神話の全能の神ゼウスが、娘の女神アテナに贈った万能の盾、アイギスの英語読みである。その名の通り弾道ミサイル防衛システムを搭載したイージス艦は、数百キロ先の艦艇や航空機、潜水艦を識別して、攻撃が可能である。今回の事故は、そんな「万能の盾」のもろさがあらわになった。システムを作動させなければ、レーダーの性能は通常の船と変わらない。機動力を確保するため、船体を覆っているのは薄い鉄板である。

 ▼やはりギリシャ神話から名付けられた豪華客船「タイタニック」は105年前、北大西洋で氷山に激突して沈没した。見張り番は双眼鏡さえ持たされていなかった。当時の先端技術を過信した数々の油断が、原因とされている。

 ▼現在でも船の往来が多い海域では、乗組員の目視が頼りになる。コンテナ船とイージス艦のどちらにミスがあったのか、徹底的な検証が必要である。

 


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